空中写真測量とは、航空機等に搭載したデジタル航空カメラを用い、上空から地上方向へ写真撮影を行い、写真上に写された土地の形状や地形、地物等を計測し、数値地形図データ等を作成する作業です。
撮影は、固定翼(セスナ機)にデジタル航空カメラ(DMCⅡ・Ⅲ)で行います。このカメラは最新の航空測量用のデジタルカメラで、航空機の姿勢(航空機の3軸、ローリング・ピッチング・ヘディング)や加速度を測ることが可能なGNSS/IMUを搭載しており、この測定値をもとに撮影と同時に写真の中心位置と航空機の姿勢を計測し、効率的に三次元計測を行えます。
当社では、朝日航洋株式会社と連携し、デジタル航空カメラを活用し、航空機運航、ナビゲーション、撮影、写真地形図作成に至るまで、安全と高品質なデジタルデータをご提供可能です。
撮影されたデジタル画像は、白黒画像、RGB画像に分かれているため、写真の統合処理を行います。その後、GNSS/IMU解析、現地において標定点測量、同時調整計算を経てデジタルオルソ画像を作成します。
撮影されたデジタル画像については、中心投影の画像であるため、地形の標高の影響等によりゆがんだ形状で撮影されており、隣接する写真を単純に重ねても形状が合致しません。システムを用いて正射変換を行うことで、撮影された画像を地形図と合致する写真地図(オルソフォト)として生成できます。
実用事例
中心投影の空中写真を正射投影に変換して、写真地図として地番現況図、家屋現況図の背景として利用できます。
斜め撮影
航空機等を利用し、手持ちデジタルカメラで上空から情景等の撮影を行います。
撮影した画像は、ご要望に応じカラー印刷やパネル加工も行います。
空中ハイビジョン映像計測システム
空中ハイビジョン映像計測システム(AHVS:Asahi HDTV Video-grammetric System)では、放送業務用ハイビジョンカメラでの高解像度映像を取得することが可能で、自由な視点に可動する防振装置を備えており、正確な位置で安全に配慮して目的物の映像を撮影できます。人が立ち入れない地域、場所、高所や危険個所で目視による点検が困難な構造物や山腹崩壊場所など、災害、事故、環境など、あらゆる場面で映像として確認できます。
UAS(無人航空機システム)
UAS(無人航空機システム)とは、操縦士を登場させずに遠隔または自律で誘導することで操縦(飛行)させるシステム(UAS:Unmanned Aircraft Systemの略)です。
機体はおもにドローンと呼ばれている機体にデジタルカメラやレーザ計測機材を搭載して計測を行うことで、今まで航空機を用いて広範囲の撮影しかできませんでしたが、この機材を用いることで狭い範囲でのデータ取得が可能となりました。
UASを活用することで、撮影だけでなく3次元測量、インフラ設備点検、農業支援、災害対応のほか、ドローンで計測されたデータのクラウドサービスも行っており、お客様それぞれの利用用途に合った最適なプランをご提案します。